蔭日向。
気ままに落書きや小説を書いたり萌え語りしています。詳細は『復活しました!』という最古記事に。リンクからオリジナル小説、ポケ擬人化のまとめ記事に飛べます。
カテゴリー「novel」の記事一覧
- 2025.04.19
[PR]
- 2012.02.27
10DAY's Limit 6
- 2012.02.20
ラビット・アドベンチャー
- 2012.02.20
ラビット・アドベンチャー 1
- 2012.02.13
10DAY's Limit
- 2012.01.24
自重?おいらにそんなサービスないよ!
10DAY's Limit 6
- 2012/02/27 (Mon)
- novel |
- CM(0) |
- Edit |
- ▲Top
「なぁ、それ学校の制服だろ?学校行く途中とかじゃなかったの?大丈夫?」
俺は如月さんが着ている服を見ながら尋ねた。声をかけてくれたのに色々驚いていたせいで、今まで気が回らなかった。結構話し込んでしまったけど、遅刻寸前だったりしないだろうか。
「大丈夫だよ。本当は登校日で学校に行くはずだったけど…。」
「いや、それ大丈夫じゃないじゃん!遅刻じゃん!」
「もう今日は行く気がしないから。」
「サボりかぁ?可愛い顔して以外とやるじゃねぇか。お前、食われても知らねぇぞ。」
「あー、こいつは無視していいから。」
「んだと、やんのかコラァ!」
耳元でうるさく騒ぐ死神と睨み合っていたら、如月さんが嬉しそうに笑った。
「だって、素敵な出会いをしちゃったんだもん。」
その、誰が見ても可憐な笑顔に、思わず見とれてしまう。
こんな可愛い子といて、俺は真面目に自分の記憶を取り戻すことは出来るのだろうか。
「あ、そうだ。幽霊さんは…。」
如月さんは俺に何かを言いかけて、うーん…と何か考え始めた。
「幽霊さん…じゃ呼びにくいね。何て呼んだらいいかな?」
可愛らしく首を少しだけ傾けて聞いてきたが、俺は自分の名前を覚えていないので返答に詰まった。しかし、死んでもいないので幽霊と呼ばれ続けるのも何か嫌だ。
「如月さんの好きに呼んでいいよ。」
「本当?じゃあ…レイ君で。」
ふふふ、と嬉しそうに笑っている如月さんには悪いが、何だろう…違和感がする。俺の本当の名前ではないからか…?そうなんだろうな。
「レイ君の友達?私、こんなに小さな幽霊さんは初めて見たよ。」
「だから、俺は幽霊じゃねぇ!!!ついでにコイツの友達でもねぇ!!!」
俺は顔をしかめる。耳元で叫ばないで欲しい。あと、俺だってお前なんかと友達になりたくないし。
「俺は死神だ。」
死神はへへん、と何か偉そうに自己紹介をした。って、それバラしちゃうのか。大丈夫なのかよ、おい。如月さんきょとんとしてるし。
「俺はコイツが記憶を取り戻すか、タイムアップで死ぬかしないと仕事終わんねぇ。ここで知り合ったのも何かの縁だろ。俺のために協力して貰うぞ。」
コイツペラペラとなんてことを。
果てしなくムカついたので、肩にいる死神をつまみ上げてみた。
「何すんだてめぇ!!」
じたばたと暴れ出した死神。ざまーみろ。偉そうな態度とってるからだ。
「死神って本当にいるんだね。」
「当たり前だろ。俺達がいなかったらあの世はめちゃめちゃだぜぇ?」
俺に摘まれたままの死神がぐるりと振り向いて俺を見た。上目使いだがちっとも可愛くない。
「お前も俺が居なかったらあのまま永遠に彷徨ってただろーなぁ。感謝するんだなぁ。」
「………アリガトウ。」
果てしなくムカついたが取り敢えず礼を言った。超棒読みだけど、礼を言うだけでも俺は寛大な奴だ。別にナルシストではない。
そんな俺達を見て如月さんはクスクス笑った。
「ねぇ、2人ともこれからどうするの?」
「うーん…。どうするって言われてもなぁ…。」
記憶なんてぽんぽん簡単に思い出せるものじゃないだろう。何かよくある小説とか映画でも、なかなか思い出せなくてやきもきするし。
「死んだ場所に来ても思い出せねぇし、運良く人に会っても思い出せねぇし、もう打つ手ねぇよ。」
さっきまでイケイケだった死神も諦めモードだ。
依然として俺に摘まれたままの死神は如月さんの方を向きなおした。
「つーか、疲れた。お前の家に連れてけ。休ませろ。」
死神にも疲れってあるんだ。…ってそうじゃなくて!
「何言ってんだよ!如月さんに迷惑かけるな!」
「じゃあさっさとてめぇの家でも思い出せ!それとも、俺にその辺の外で寝ろって言うのかぁ!?」
「お前何様だよ!さっき会った人の家に行こうなんて図々しいにも程があるだろ!」
「私は別にいいよ。」
「ええ!?」
「レイ君と死神さんに協力するって決めたしね。」
何なんだ。如月さんっていい人過ぎるだろう。可愛くて性格もいいなんて無敵じゃないか。
「あ…ありがとう。」
「どういたしまして!私の家はこっちだよ。」
そう言って歩き出した如月さんに憑いて…じゃない、ついて行こうとしたら死神が再び俺を見上げた。
「おい!てめぇ、いい加減離せ!!」
「此処だよ。」
「ふーん。割とデカイし綺麗な家じゃねぇか。悪くねぇな。」
「ありがとう。どうぞ上がって。」
「お邪魔するぜー。」
「………レイ君?どうしたの?」
俺は如月さんに呼び掛けられて、はっとした。
「ああ!ごめん。…お邪魔します。」
何だろう。この感じ。
俺はこの家見たことあるような気がする。
住宅街だし、似たような家は他にもたくさんあるのに。
如月さんの家だけ、何だか特別な存在に見えた。
「去年からお兄ちゃんが一人暮らし始めたから部屋も空いてるよ。ちょっと片付けて来るから、そこ自由に使っていいからね。」
「何かごめんな…。いろいろ。」
「大丈夫だよ。レイ君もゆっくりしてていいからね。」
如月さんはリビングを手で示すと二階へと階段を上がっていった。
玄関で靴を脱ぐべきかちょっと迷ったが、一応脱いで手に持っておくことにした。
リビングへ入ると既に、死神が大きなソファーの上をごろごろ転がっていた。
その様子に呆れるのと、何だか今までの訳の分からないことに疲れたのも合わさって、俺は大きなため息をついたのだった。
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ラビット・アドベンチャー 1
- 2012/02/20 (Mon)
- novel |
- CM(0) |
- Edit |
- ▲Top
空は薄らと明るくなりつつある。
世界を覗き始めた太陽は、そのほんのひとかけらから世界中に膨大な朝の日差しを浴びせかける。
今まで闇に包まれていた世界が、白い光に包まれて輝き始める。
そして、静かだった世界に鳥のさえずりや風の走る音がやってくる。
まるで、太陽は世界の目覚まし時計のようだ。
今日もまた、新しい1日が始まるのだ。
朝の日差しを受け輝く緑豊かな大地。
真ん中に一筋の茶色い線が走っている。
人々に踏み固められた土の道。
何処までも真っ直ぐ続くたった一本の道を、2人の少年が歩いていた。
Tシャツに青いジーンズという非常に地味で適当な服装をしており、大きな、いや、大きくなった茶色のリュックを背負っていた。
2人の服装はTシャツの色以外全く同じだった。
「眩しいな。」
白いTシャツを着た少年が言った。
背丈は高くも低くもなく、体格は細身だが、筋肉がしっかりとついている。
髪は短く、色は白に近い薄黄色。瞳の色は冬の空のような綺麗な水色だった。
「綺麗だな。」
黒いTシャツを着た少年が言った。
白Tシャツ少年とほとんど似たような体格をしているが、背丈はほんの少し高い。
髪はやや長めで、色はTシャツと良く似た黒。その瞳も髪とTシャツに似た黒だった。
「うん。凄く綺麗。何でだろう…。日の出なんて今まで何回も見てきたのに、こんなに綺麗だったなんて…。」
「そりゃー、俺達はこの朝をずっと楽しみにしてたからな!待ちわびた待ちわびたこの朝が、輝いて見えないなんてことあるわけないだろ!卯月!」
「そうだね。黒兎。思い切って出てきて良かった…。」
2人は太陽の光を浴びながら、ゆっくり南へと進んでいた。
時間は数日前。
「黒兎!黒兎!見てよこれ!」
卯月はやけにテンション高めに黒兎の家へとやって来た。
木の上で読書をしていた黒兎は、駆け込んできた卯月を見て顔をしかめた。
「どーした?突然………。さては俺に内緒で南の洞窟に入って宝物でも見つけたのか?許さないぞ!いつか一緒に行こうってお前が言ったじゃねぇか!約束を破るなんて最低だぞ卯月!そこに座れ!」
黒兎は持っていたやたら分厚い本を地面に投げ捨てて、座っていた木から飛び降りた。
「違うよ…。何でそうなるんだ。」
「違ったか。なら良い。で、一体どうしたんだ?」
「これ、家の掃除してたら見つけたんだ!」
「お前が掃除?明日は矢でも降るぞ。」
「正しくは、新菜に掃除をしろと凄く怖い顔で強要されて仕方なく、家の掃除をしてたら見つけたんだ。」
卯月はだらしない理由を述べながら地面に膝をつき、手に持っていたやたら大きくて埃に汚れた紙を地面に広げた。
「なるほどな。」
納得しながら黒兎も卯月と同じように地面に膝をついて紙を覗き込んだ。
その表情が楽しそうな顔から驚きに一瞬で変わった。
「………これ、あの時作った…地図?」
紙はヨレヨレでボロボロ。破れている箇所もちらほら。更に埃にまみれてかなり汚れていた。
が、辛うじて絵が描かれていると分かった。
紙いっぱいに大きな丸が描かれていた。
丸の中には簡単な木や草や山などのマークを中心に色分けされており、青く塗られた外には小さな波が散らばっていた。
「ちゃんと覚えてたんだ、黒兎。」
「当たり前だろ!お前は俺のことを何か勘違いしてる。」
「…3日前、黒兎にお金貸したよね?」
「え、そーだっけか…。ま、まぁ…また後で絶対返すから!そんなことより、この地図!懐かしいなぁ!」
「…絶対に返してね。うん。まだ残ってたなんて思いもしなかったよ。」
それは、卯月と黒兎が3年程前に作った地図だった。
今住んでいる大好きなこの島を地図にして残したいと言い出した卯月に黒兎が乗り、2人で島中を駆け回って描いたものだった。
しかし、その地図に描かれている島は半分も埋まっておらず、妙な空白が空いていた。
「確か、新菜に取り上げられたとか言ってなかったか?」
「よく覚えてないけど、あの後地図だけは返して貰ってたみたい。」
新菜は2人の幼なじみだ。
黒く長い髪に赤いリボンを付けた、明るく、少し気が強い少女で、黒兎とは言い争いや喧嘩が絶えない。
そんな新菜はある日突然、卯月から地図を取り上げて、もうこんなことは止めるようにと言ったのだった。
「何で止めさせられたんだっけか。」
「それは…よく覚えてる。地図を取り上げられる前日、僕達は夢中に成りすぎてうっかり崖から落ちたんだ。偶然、漁をしてたおじさんに助けてもらえたけど、下手したら深い海で溺れてたかもしれなかった。」
「あー…思い出した。それが新菜にばれて、もう危ないことすんなって怒られたなぁ…。」
「そう。もう冒険はしないでって…大泣きしながら。」
黒兎は卯月を横顔をちらりと見た。
眉を下げて何だか情けないといった顔をしていた。
「…ったく、俺は新菜なんか気にせずに続けようって言ったのに。」
黒兎の言葉に、卯月の体は少しだけぴくりと動き、顔は赤く染まっていく。
「だ、だって…。」
「あー、はいはい。卯月は新菜に甘いもんなぁ。…いや、弱いのか。」
「……………。」
黒兎は黙ってしまった卯月から、地図へと視線を戻した。
それからむやみやたらにすることはしなくなったけれど、面白そうな場所を見付けては、2人でこっそりと探検をしたりしている。
それが2人の日常で、趣味だった。
「でも、やっぱり勿体なかったよな。めちゃくちゃ楽しかったし。」
「…そうだね。この島って、まだまだ色んな秘密がある気がするんだ。」
「…なぁ、もう一回だけやってみようぜ。」
「……………。」
「この地図を見付けたのも、何かの機会だし。卯月の言う通り、この島はまだ秘密がたくさんある。それを見つけたい。」
「………多分、新菜は反対するよ?」
「内緒でするに決まってんだろ!」
「……………。」
「俺は決めた!近く決行する!この地図を完成させてやる!」
黒兎は言いながら地図を持って立ち上がり、ビシッと卯月を指差した。
「俺だけでもやってやるんだからな。」
漆黒の瞳が、空色の瞳を射ぬく。
全く異なる2つの瞳は、同じような輝きを見せている。
「黒兎だけじゃ、地図は完成させられないよ。」
言いながら卯月も立ち上がり、黒兎が持つ地図を指差した。
「黒兎は絵が下手なんだから。」
「うるせーよ!」
「…僕も行く。やっぱり大好きなこの島のことを隅々まで知り尽くしてみたい。」
そうして、2人は楽しそうに微笑んだのだった。
世界を覗き始めた太陽は、そのほんのひとかけらから世界中に膨大な朝の日差しを浴びせかける。
今まで闇に包まれていた世界が、白い光に包まれて輝き始める。
そして、静かだった世界に鳥のさえずりや風の走る音がやってくる。
まるで、太陽は世界の目覚まし時計のようだ。
今日もまた、新しい1日が始まるのだ。
朝の日差しを受け輝く緑豊かな大地。
真ん中に一筋の茶色い線が走っている。
人々に踏み固められた土の道。
何処までも真っ直ぐ続くたった一本の道を、2人の少年が歩いていた。
Tシャツに青いジーンズという非常に地味で適当な服装をしており、大きな、いや、大きくなった茶色のリュックを背負っていた。
2人の服装はTシャツの色以外全く同じだった。
「眩しいな。」
白いTシャツを着た少年が言った。
背丈は高くも低くもなく、体格は細身だが、筋肉がしっかりとついている。
髪は短く、色は白に近い薄黄色。瞳の色は冬の空のような綺麗な水色だった。
「綺麗だな。」
黒いTシャツを着た少年が言った。
白Tシャツ少年とほとんど似たような体格をしているが、背丈はほんの少し高い。
髪はやや長めで、色はTシャツと良く似た黒。その瞳も髪とTシャツに似た黒だった。
「うん。凄く綺麗。何でだろう…。日の出なんて今まで何回も見てきたのに、こんなに綺麗だったなんて…。」
「そりゃー、俺達はこの朝をずっと楽しみにしてたからな!待ちわびた待ちわびたこの朝が、輝いて見えないなんてことあるわけないだろ!卯月!」
「そうだね。黒兎。思い切って出てきて良かった…。」
2人は太陽の光を浴びながら、ゆっくり南へと進んでいた。
時間は数日前。
「黒兎!黒兎!見てよこれ!」
卯月はやけにテンション高めに黒兎の家へとやって来た。
木の上で読書をしていた黒兎は、駆け込んできた卯月を見て顔をしかめた。
「どーした?突然………。さては俺に内緒で南の洞窟に入って宝物でも見つけたのか?許さないぞ!いつか一緒に行こうってお前が言ったじゃねぇか!約束を破るなんて最低だぞ卯月!そこに座れ!」
黒兎は持っていたやたら分厚い本を地面に投げ捨てて、座っていた木から飛び降りた。
「違うよ…。何でそうなるんだ。」
「違ったか。なら良い。で、一体どうしたんだ?」
「これ、家の掃除してたら見つけたんだ!」
「お前が掃除?明日は矢でも降るぞ。」
「正しくは、新菜に掃除をしろと凄く怖い顔で強要されて仕方なく、家の掃除をしてたら見つけたんだ。」
卯月はだらしない理由を述べながら地面に膝をつき、手に持っていたやたら大きくて埃に汚れた紙を地面に広げた。
「なるほどな。」
納得しながら黒兎も卯月と同じように地面に膝をついて紙を覗き込んだ。
その表情が楽しそうな顔から驚きに一瞬で変わった。
「………これ、あの時作った…地図?」
紙はヨレヨレでボロボロ。破れている箇所もちらほら。更に埃にまみれてかなり汚れていた。
が、辛うじて絵が描かれていると分かった。
紙いっぱいに大きな丸が描かれていた。
丸の中には簡単な木や草や山などのマークを中心に色分けされており、青く塗られた外には小さな波が散らばっていた。
「ちゃんと覚えてたんだ、黒兎。」
「当たり前だろ!お前は俺のことを何か勘違いしてる。」
「…3日前、黒兎にお金貸したよね?」
「え、そーだっけか…。ま、まぁ…また後で絶対返すから!そんなことより、この地図!懐かしいなぁ!」
「…絶対に返してね。うん。まだ残ってたなんて思いもしなかったよ。」
それは、卯月と黒兎が3年程前に作った地図だった。
今住んでいる大好きなこの島を地図にして残したいと言い出した卯月に黒兎が乗り、2人で島中を駆け回って描いたものだった。
しかし、その地図に描かれている島は半分も埋まっておらず、妙な空白が空いていた。
「確か、新菜に取り上げられたとか言ってなかったか?」
「よく覚えてないけど、あの後地図だけは返して貰ってたみたい。」
新菜は2人の幼なじみだ。
黒く長い髪に赤いリボンを付けた、明るく、少し気が強い少女で、黒兎とは言い争いや喧嘩が絶えない。
そんな新菜はある日突然、卯月から地図を取り上げて、もうこんなことは止めるようにと言ったのだった。
「何で止めさせられたんだっけか。」
「それは…よく覚えてる。地図を取り上げられる前日、僕達は夢中に成りすぎてうっかり崖から落ちたんだ。偶然、漁をしてたおじさんに助けてもらえたけど、下手したら深い海で溺れてたかもしれなかった。」
「あー…思い出した。それが新菜にばれて、もう危ないことすんなって怒られたなぁ…。」
「そう。もう冒険はしないでって…大泣きしながら。」
黒兎は卯月を横顔をちらりと見た。
眉を下げて何だか情けないといった顔をしていた。
「…ったく、俺は新菜なんか気にせずに続けようって言ったのに。」
黒兎の言葉に、卯月の体は少しだけぴくりと動き、顔は赤く染まっていく。
「だ、だって…。」
「あー、はいはい。卯月は新菜に甘いもんなぁ。…いや、弱いのか。」
「……………。」
黒兎は黙ってしまった卯月から、地図へと視線を戻した。
それからむやみやたらにすることはしなくなったけれど、面白そうな場所を見付けては、2人でこっそりと探検をしたりしている。
それが2人の日常で、趣味だった。
「でも、やっぱり勿体なかったよな。めちゃくちゃ楽しかったし。」
「…そうだね。この島って、まだまだ色んな秘密がある気がするんだ。」
「…なぁ、もう一回だけやってみようぜ。」
「……………。」
「この地図を見付けたのも、何かの機会だし。卯月の言う通り、この島はまだ秘密がたくさんある。それを見つけたい。」
「………多分、新菜は反対するよ?」
「内緒でするに決まってんだろ!」
「……………。」
「俺は決めた!近く決行する!この地図を完成させてやる!」
黒兎は言いながら地図を持って立ち上がり、ビシッと卯月を指差した。
「俺だけでもやってやるんだからな。」
漆黒の瞳が、空色の瞳を射ぬく。
全く異なる2つの瞳は、同じような輝きを見せている。
「黒兎だけじゃ、地図は完成させられないよ。」
言いながら卯月も立ち上がり、黒兎が持つ地図を指差した。
「黒兎は絵が下手なんだから。」
「うるせーよ!」
「…僕も行く。やっぱり大好きなこの島のことを隅々まで知り尽くしてみたい。」
そうして、2人は楽しそうに微笑んだのだった。
10DAY's Limit
- 2012/02/13 (Mon)
- novel |
- CM(0) |
- Edit |
- ▲Top
さ ぁ 、 命 を 懸 け た ゲ ー ム の 始 ま り だ 。
残り10日 1 2 3 4 5 6
残り9日 7 8
以下、小語り。地味に増えるかも。ネタバレ注意。
10DAY's Limit ・・・タイトル
話の展開によっては7DAY's、5DAY'sと変わるかもしれない。
何という計画性のなさ。つーか展開によっては全話のタイトル直すのか・・・めんどくせぇ。
キャラクター ・・・
主人公(幽霊くん)
自分に関する記憶をなくした意識だけが彷徨っている可哀想な人。
本名は決まっているが、ネタバレなので幽霊くんで通していく。公開できるのはいつの日か。
死神
主人公に付き添う羽目になった口も性格も悪い死神。
”死神” はこの世界では『あの世』の職業の1つで、こいつ以外にもいっぱいいる。
如月 悠(きさらぎ はるか)
幽霊が見える女の子。死神によって主人公に協力する事にされてしまった。
主人公が言うようにとても可愛い子。
========================================
スタートダッシュで一気に5話まで書きあげました。
・・・さーてこれからどうするか。(5話目現在)
3人での生活スタートです。
しかし10日間って意外と長いな・・・。これはタイトル変更フラグか。(7話目現在)
自重?おいらにそんなサービスないよ!
ヘ.タリア二次創作第三弾。
またもやポ.ルトガルさん。コイツどんだけはまってんだよ。
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=764033
何だかこんな話前にも書いたような・・・デジャヴ?
いや、親分の出番が増えてる・・・セウト・・・!
正直ポル、親分、ロマで手繋ぎさせたかっただけですごめんなさい。
またもやポ.ルトガルさん。コイツどんだけはまってんだよ。
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=764033
何だかこんな話前にも書いたような・・・デジャヴ?
いや、親分の出番が増えてる・・・セウト・・・!
正直ポル、親分、ロマで手繋ぎさせたかっただけですごめんなさい。
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プロフィール
HN:
日蔭
性別:
女性
自己紹介:
毎日のんびりマイペースに過ごす学生です。
ポケモン、APH、キノの旅、牧場物語、ゼルダの伝説など大好物増殖中。
基本的にキャラ単体萌え。かっこかわいい方に非常に弱い。女の子ならボーイッシュな子がクリティカルヒット。カプに関してはノマカプ萌えですがたまに腐るかもしれない。
現在6つのオリジナル小説を亀更新中。書きたいのいっぱいありすぎてどれも手が回ってない。
絶賛ポケ擬人化再熱中!!デザインが来い。
ポケモン、APH、キノの旅、牧場物語、ゼルダの伝説など大好物増殖中。
基本的にキャラ単体萌え。かっこかわいい方に非常に弱い。女の子ならボーイッシュな子がクリティカルヒット。カプに関してはノマカプ萌えですがたまに腐るかもしれない。
現在6つのオリジナル小説を亀更新中。書きたいのいっぱいありすぎてどれも手が回ってない。
絶賛ポケ擬人化再熱中!!デザインが来い。