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蔭日向。

気ままに落書きや小説を書いたり萌え語りしています。詳細は『復活しました!』という最古記事に。リンクからオリジナル小説、ポケ擬人化のまとめ記事に飛べます。

カテゴリー「novel」の記事一覧

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Our life is but a span.



「こんにちは。」


「今日はいい天気だね。」


一人の女の子がいた。


「綺麗なお花畑を知らない?」

「おばあちゃんに綺麗なお花をあげたいの。」


笑顔で案内した。


「ママからのお使いなの。」

「おばあちゃんにご飯を届けるの。」


それはお利口だね。


「パパはいないんだ。」

「猟師さんに殺されたの。」


へぇ そうなんだ。


「おばあちゃんは一人で暮らしてるの。」

「私が来ると嬉しいんだって。」

「一人は寂しいでしょ?」


そうだね。寂しいよね。





「どうしてあなたは一人なの?」


小さい私が尋ねた。


「それは、みーんな私が食べちゃったから。」





オオカミ少女と赤い帽子のおちびさん





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「変な夢を見たんだ。」

「へぇ、どんな夢だったの?」


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ラビット・アドベンチャー 序章


好奇心…とでも言うだろうか。
僕が冒険に出かけた訳は。















家のドアを叩く音がした。
この時間にやって来るのは、おそらくアイツだろう。

「おーい。準備できたか?」

やっぱりアイツだ。

僕は膨らんでパンパンになっているリュックを背負い、ドアを開けた。

「よし、行こうぜ! 卯月。」

僕はドアにきちんと鍵をかけて、鍵が掛かったかちゃんと確認して、言った。

「うん。 黒兎。」


Space Fighters! 4

「お前は誰だ。」

男の顔は長い前髪に隠れていて、鼻と唇、綺麗な輪郭しか見えていない。
それでも、凍てつくようなキツい視線を送られているのが、冷たい声から何となく分かった。

「…………。」

美優は何も言えずに、男から目を離せずにいた。
何故こんなに睨まれているかは分からない。
しかし何か勘違いされているのは確実だ。

謝らないと。

そう頭では思うのに、口が全く動いてくれなかった。

空気に耐えられず、身体が一歩、後ろへと退いた。
男は何も言わず、ただ睨み続ける。
しん、とした広い部屋は物音一つしない。

また、身体が一歩、退いて、背中が壁に当たった。

その時、背中の壁がいきなりなくなって、美優は後ろへとバランスを崩した。

「きゃっ…!」

「おっと。」

扉が開いて出てきた人物は、倒れてきた美優を余裕で受け止めた。

「大丈夫かい?お嬢さん。」

優しく声をかけられて、美優は恐る恐る顔を上げた。

肩まで伸びる綺麗な髪。
黄色よりは橙色に近い色をして、よく手入れがされているのか艶々しく光って見える。
少しだけ尖った耳に大きな丸いピアスを付けている。
美優を支えるしっかりとした腕も顔も、日焼けをしていて健康的な色だ。
釣り目がちな瞳は、髪色に良く似た橙色。
それはそれはとても綺麗な顔立ちをした男だった。

「ご、ごめんなさい。」

今更脳からの指令が届いたのか、美優は咄嗟に男に謝った。

「そこは、『ありがとう』でしょう?」

呆れたように微笑んだ男は、未だに男に倒れこんだまま動けないでいる美優を立たせた。

「で、君は一体誰なのかな?」

美優はその質問に身体を強ばらせた。
その口調はとても優しいが、髪の長い男と全く同じ質問だった。

「…アース。」

日焼けした男の後ろから、また別の男の声がした。

「………え?」

日焼けした男はきょとんとた顔で美優を見つめた。

美優はその視線に困って、日焼けした男の後ろに視線を移した。
首辺りまでの毛先が揃えられた短い髪。
目の前の男と対称的な白い肌。
左右の耳に2つずつ、金色のピアスを付けている。
全く生気がないような、でも冷たくは感じられない瞳をしている。
そのせいか、感情など持ち合わせていないような、
無表情の仮面を付けているかのような、そんな風に感じられる。
髪も瞳も、澄んだ空のような、綺麗な水色。

美優は無表情な男と目が合ったが、すぐに目を逸らされた。

「………いや、冗談はよしてよ。アースは…もう…。」

「ヴィーナス。」

髪の長い男の声がすると、日焼けした男は髪の長い男を見て、肩をすくませた。

「…ゴメンゴメン。うっかり。だからそんなに睨むなよ。サン。」

ヴィーナスと呼ばれた日焼けした男は笑顔で謝ると、美優から離れて机に向かっていった。
無表情な男が美優の前を通り過ぎてそれに続く。

いつの間にか髪の長い男は机の短い一辺に座っていた。
日焼けした男が髪の長い男の右側、机の長い一辺に座る。
無表情な男は日焼けした男の向かい合わせの席に座った。

「…………。」

美優は席に着く2人をぼーっと見ていた。
日焼けした男が美優に笑顔を向けて、無表情の男の隣の席を指差した。

「君の席はそこだよ。マーキュリーの隣。」

そう言われたが、美優は動き出せず、座りに行ってもいいのか、行ったほうが良いのか悩んだ。
すると、突然頭の上に誰かの手が乗せられて、美優は肩を跳ねらせた。

「座らないのか?」

「そりゃー、オカマに言われたって座りたくはならないでしょーよ。」

美優が振り向くと、2人の人物がいた。

美優の頭に手を置いているのは、とても背が高い男だった。
毛先が跳ねた短い茶色の髪。
鼻筋が通ったさっぱりとした顔立ちで、
どこか優しそうな人の良さそうな印象をさせている。
美優と目が合うと、黒目がちの瞳を細くさせて微笑んだ。

その隣に立つのは、とても大きな瞳をした童顔な男だった。
ベージュ色の髪を後ろで1つに纏めている。
耳には丸くて黒い宝石のピアス。
印象的な大きな瞳は微妙に濃さが違う茶色で、中心から楕円形を描いている。
不思議な瞳で、ずっと見ていると吸い込まれそうな気がした。

「ちょっと、失礼じゃないの。サターン。」

「本当のことを言ったまでだよー。ねぇ、そーだよねー?」

「俺の美しさが分からないなんて残念だね。なぁ、お嬢さん?」

「えっ………えっと…。」

いきなり、童顔の男と日焼けした男に話を振られて、美優は慌てた。
にっこりと笑う童顔の男と、相変わらず綺麗に微笑む日焼けした男を交互に見ると、
まだ美優の頭に手を置いたままの、背の高い男が声を上げて笑った。

「ちょっと、その子困ってるでしょ。」

さらに背の高い男と童顔の男の後ろから、もう一人。

「レディーをいつまでも触ってるなんて、マナー違反よ。」

美優の頭から背の高い男の手を取り上げたのは女の人だ。
腰まである長い髪は、背中の辺りからウェーブがかかっている。
綺麗な青色をしていることもあって、髪が波を打っているようにも見える。
瞳は髪よりも深い青色で、少し釣り目で強気な印象を与える。
首から大きな灰色の玉がついたネックレスを下げていた。

「悪い悪い。」

「ジュピター、あなた悪いって思ってないでしょ。」

「おい!ネプチューン!俺とウラヌスだけ置いていくなよ!」

エレベーターからマーズが降りてきた。
マーズと一緒にエレベーターに乗っていたものを見て、美優は驚愕した。

灰色の身体をした大きな竜がいた。
頭から二本の角が生えていて、角のすぐ下には長い耳がある。
二本の長い髭や、今は折り畳んでいるようだが羽もあり、手足はとても太い。
顔の下には、女の人のネックレスと同じような灰色の玉。
額には何かのマークが刻まれていた。

「だって、ウラヌス大きいからあと2人も乗れないでしょ?」

「普通はお前が一緒に乗るだろ!相棒なんだから!」

言い合いをする2人に挟まれた背の高い男は苦笑いをした。
同じように挟まれた美優だったが、大きな竜に視線を捕られていた。
全く見覚えのない顔ぶれに対して、竜の額のマークには見覚えがあったからだ。

「…天王星?ウラヌス?」

小さな呟きに、その場にいた全員が押し黙った。
背の高い男と童顔の男、海のような髪の女の人は驚いた表情で美優を見つめていた。

「…アース。」

静まり返った部屋で、一番最初に口を開いたのは、無表情な男だった。


Space Fighters ! 3

小さい頃に聞いたことがあった。

世界を守るヒーローがいるんだって。

強くて、優しくて、格好良くて、素敵なヒーローが。

でもそれは、物語の中の話。

まさか、現実にいるなんて。

訳が、分からないよ。
















「………嘘でしょう…。そんなの、私、聞いたことない。」

混乱して回らない頭を何とか回して、美優は口を開いた。

「秘密組織だからな。組織外には存在すら漏らしてはいけないっていう決まりがある。」

隣に座る、スペース・ファイターの1人、マーズは何でもないことのように答えた。

「私、普通の人間だよ。そんな、宇宙を守るだなんて…。」

「俺だって昔はそうだったさ。アースに会うまでは。」

美優はマーズを見た。今にも泣きそうな顔をしていた。
マーズは前を向いているので、その表情は見えていない。

「アースが俺を連れ出してくれたんだ。俺が、お前をつれて来たみたいに。」

「人違いだよ…。私、貴方に会ったことなんて…なかったもん…。」

「きっとアースは記憶を無くしてるんだよ。俺は、ずっとアースと一緒に戦ってきたんだから。」

「…………。」

そんなの嘘だ。
この人は誰なの。
此処は何処なの。

いろいろな言葉が美優の頭の中を駆け巡って、でも口からは出て来なかった。
代わりに、とうとう目から涙が溢れてきた。

泣いている美優に気付いたマーズは一瞬驚いたが、すぐに優しい声で慰めようとした。

「大丈夫だよ。今、サンの所に向かってるから。あの人なら何とかしてくれるよ。」

美優には何が大丈夫なのか分からなかった。
慰めにならない言葉では涙は止まらなかった。
けれど、マーズの言葉が酷く優しくて、心が落ち着いていく気がした。





それから美優が泣き止んだ頃、何か光るものが見えてきた。
マーズがレバーを動かすと、乗り物のガラスが黒色に変わった。

「こうしないと目が潰れるからな。」

不思議そうな顔をした美優に、マーズが笑顔で言った。
光は段々と大きくなり、その輝きも増していく。

「えっ…、あれって…!」

赤くて丸い、炎を纏った、光り輝く惑星。
乗り物は一直線に惑星へと突っ込んでいく。

「ま、待って!ちょっと待って!」

1人で慌てる美優に、マーズは笑うだけ。
太陽が一層輝きを増して、美優は咄嗟に目を瞑った。





「着いたぞ。ほら、さっさと降りろ。」

マーズに引っ張られ乗り物を降りた美優は、茶色の大地と漆黒の空が広がる世界に立っていた。

「こっちだ。」

マーズが美優の手を取って歩き出した。
マーズの進む先には白い建物があった。

とても大きな建物で、漆黒の空と対になり背景から浮いているかのように目立つ。
丸い屋根や窓がほとんど無い壁は、つるつるとしていて氷のように滑りそうだ。
建物の真ん中部分は他よりも随分高く、屋根の上に皿のような丸くて平たいものが3つ、付けられていた。

見たことない不思議な建物に美優は尻込みした。
行きたくない、けれど、この青年は今更帰らせたりなんかしてくれないだろう。
マーズの手を少しだけ強く握り直して、美優はその建物に入っていった。



中も真っ白に統一された建物を真っ直ぐ進み、
エレベーターのようなものに入り上へと登り、
扉が開いた先の広い部屋へ美優はやってきた。

真ん中に机があり、短い一辺に1つ、長い一辺に4つずつ、合計9つの椅子が置かれていた。
広い部屋だが、それ以外には何も置かれていなかった。

「ちょっとここで待ってろ。今から皆を呼んでくる。」

再びエレベーターへ乗り込もうとしたマーズを、美優は咄嗟に引き止めた。

「待って!ここはどこ?」

「この建物はスペース・ファイターの本部で、この部屋は会議室みたいな所だよ。」

「だ、誰か来ちゃったらどうするの。」

「別に、どうもしなくてもいいだろ。アースはファイターの1人なんだしここにいてもおかしくないし、誰も変に思わない。」

「だから、私は…そんなのじゃ…。」



「マーズ。」



2人だけの部屋に、知らない人の声がした。
美優が振り替えると、誰かが部屋の反対側に立っていた。

「何かあったのか。」

綺麗な長い金髪をした人で、前髪も長く、表情を伺い知ることはできない。
上半身を白いロープて覆い、黒いズボンを履いている。
エルフのように尖った左耳から、太陽の形をした大きなピアスを下げていた。
低い声色から、恐らく男性だろうと思われる。

「それは、誰だ。」

怒っている…!?
声からそう思った美優は、身体を緊張と不安で震わした。

スペース・ファイターとは全く何の関係もない、自分がいるからかもしれない。
マーズは何か勘違いをしているようだけど、美優は記憶の限りを引き出してみても、
やはりマーズと出会ったことなんてないし、スペース・ファイターなんて聞いたこともないのだ。

「サン、行方不明だったアースを地球で見つけて来ました。」

マーズは自分を掴んでいた美優の手を解かせ、美優の背中を押した。

「え……、行方不明…?」

マーズの言葉に美優はきょとんとする。初耳だった。
スペース・ファイターとか、記憶を無くしているだとか、マーズはいつも唐突だ。

「………そうか、良くやった。」

サン、と呼ばれた男はマーズを労うと、他の仲間を読んでくるようにマーズに言った。

「じゃあ、アース。後で。」

そう言うと、マーズはエレベーターへ乗り込んでいってしまった。

「………あの、私…。」

美優は恐る恐る、男に話し掛ける。

「正直に言いなさい。お前は誰だ。」

2人だけの部屋に、冷たい声が響いた。


Space Fighters !




     ソ ラ
「 この宇宙の向こうに、あなたがいるのだろうか 」

 第1話 第2話 第3話 第4話



















以下小語り。地味に増えます。ネタバレあるかも注意。

タイトル・・・Space Fighters !
宇宙の戦士達。そのまんまの意味です。

===================================

第3話書いてたけど全部消えたー!こういうミスするとやる気ががくっと下がる。
いいもん先にまとめページ作っちゃうもん。また明日更新します・・・。多分・・・。

ようやく3話目更新です。無駄に疲れた。
書いてた小説全消しはよくやります。電源ボタン恐ろしい子やでぇ・・・!(3話目現在)

ファイター達の外見書いてたら思いのほか長くなったので、
かなり中途半端なところで話をぶった切るしかなかった・・・。
それより、書いてる途中に左手ぐねってかなり痛いです。どうしてこうなった!(4話目現在)


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毎日のんびりマイペースに過ごす学生です。
ポケモン、APH、キノの旅、牧場物語、ゼルダの伝説など大好物増殖中。
基本的にキャラ単体萌え。かっこかわいい方に非常に弱い。女の子ならボーイッシュな子がクリティカルヒット。カプに関してはノマカプ萌えですがたまに腐るかもしれない。
現在6つのオリジナル小説を亀更新中。書きたいのいっぱいありすぎてどれも手が回ってない。
絶賛ポケ擬人化再熱中!!デザインが来い。

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