蔭日向。
気ままに落書きや小説を書いたり萌え語りしています。詳細は『復活しました!』という最古記事に。リンクからオリジナル小説、ポケ擬人化のまとめ記事に飛べます。
Space Fighters ! 3
- 2012/11/24 (Sat)
- novel |
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小さい頃に聞いたことがあった。
世界を守るヒーローがいるんだって。
強くて、優しくて、格好良くて、素敵なヒーローが。
でもそれは、物語の中の話。
まさか、現実にいるなんて。
訳が、分からないよ。
「………嘘でしょう…。そんなの、私、聞いたことない。」
混乱して回らない頭を何とか回して、美優は口を開いた。
「秘密組織だからな。組織外には存在すら漏らしてはいけないっていう決まりがある。」
隣に座る、スペース・ファイターの1人、マーズは何でもないことのように答えた。
「私、普通の人間だよ。そんな、宇宙を守るだなんて…。」
「俺だって昔はそうだったさ。アースに会うまでは。」
美優はマーズを見た。今にも泣きそうな顔をしていた。
マーズは前を向いているので、その表情は見えていない。
「アースが俺を連れ出してくれたんだ。俺が、お前をつれて来たみたいに。」
「人違いだよ…。私、貴方に会ったことなんて…なかったもん…。」
「きっとアースは記憶を無くしてるんだよ。俺は、ずっとアースと一緒に戦ってきたんだから。」
「…………。」
そんなの嘘だ。
この人は誰なの。
此処は何処なの。
いろいろな言葉が美優の頭の中を駆け巡って、でも口からは出て来なかった。
代わりに、とうとう目から涙が溢れてきた。
泣いている美優に気付いたマーズは一瞬驚いたが、すぐに優しい声で慰めようとした。
「大丈夫だよ。今、サンの所に向かってるから。あの人なら何とかしてくれるよ。」
美優には何が大丈夫なのか分からなかった。
慰めにならない言葉では涙は止まらなかった。
けれど、マーズの言葉が酷く優しくて、心が落ち着いていく気がした。
それから美優が泣き止んだ頃、何か光るものが見えてきた。
マーズがレバーを動かすと、乗り物のガラスが黒色に変わった。
「こうしないと目が潰れるからな。」
不思議そうな顔をした美優に、マーズが笑顔で言った。
光は段々と大きくなり、その輝きも増していく。
「えっ…、あれって…!」
赤くて丸い、炎を纏った、光り輝く惑星。
乗り物は一直線に惑星へと突っ込んでいく。
「ま、待って!ちょっと待って!」
1人で慌てる美優に、マーズは笑うだけ。
太陽が一層輝きを増して、美優は咄嗟に目を瞑った。
「着いたぞ。ほら、さっさと降りろ。」
マーズに引っ張られ乗り物を降りた美優は、茶色の大地と漆黒の空が広がる世界に立っていた。
「こっちだ。」
マーズが美優の手を取って歩き出した。
マーズの進む先には白い建物があった。
とても大きな建物で、漆黒の空と対になり背景から浮いているかのように目立つ。
丸い屋根や窓がほとんど無い壁は、つるつるとしていて氷のように滑りそうだ。
建物の真ん中部分は他よりも随分高く、屋根の上に皿のような丸くて平たいものが3つ、付けられていた。
見たことない不思議な建物に美優は尻込みした。
行きたくない、けれど、この青年は今更帰らせたりなんかしてくれないだろう。
マーズの手を少しだけ強く握り直して、美優はその建物に入っていった。
中も真っ白に統一された建物を真っ直ぐ進み、
エレベーターのようなものに入り上へと登り、
扉が開いた先の広い部屋へ美優はやってきた。
真ん中に机があり、短い一辺に1つ、長い一辺に4つずつ、合計9つの椅子が置かれていた。
広い部屋だが、それ以外には何も置かれていなかった。
「ちょっとここで待ってろ。今から皆を呼んでくる。」
再びエレベーターへ乗り込もうとしたマーズを、美優は咄嗟に引き止めた。
「待って!ここはどこ?」
「この建物はスペース・ファイターの本部で、この部屋は会議室みたいな所だよ。」
「だ、誰か来ちゃったらどうするの。」
「別に、どうもしなくてもいいだろ。アースはファイターの1人なんだしここにいてもおかしくないし、誰も変に思わない。」
「だから、私は…そんなのじゃ…。」
「マーズ。」
2人だけの部屋に、知らない人の声がした。
美優が振り替えると、誰かが部屋の反対側に立っていた。
「何かあったのか。」
綺麗な長い金髪をした人で、前髪も長く、表情を伺い知ることはできない。
上半身を白いロープて覆い、黒いズボンを履いている。
エルフのように尖った左耳から、太陽の形をした大きなピアスを下げていた。
低い声色から、恐らく男性だろうと思われる。
「それは、誰だ。」
怒っている…!?
声からそう思った美優は、身体を緊張と不安で震わした。
スペース・ファイターとは全く何の関係もない、自分がいるからかもしれない。
マーズは何か勘違いをしているようだけど、美優は記憶の限りを引き出してみても、
やはりマーズと出会ったことなんてないし、スペース・ファイターなんて聞いたこともないのだ。
「サン、行方不明だったアースを地球で見つけて来ました。」
マーズは自分を掴んでいた美優の手を解かせ、美優の背中を押した。
「え……、行方不明…?」
マーズの言葉に美優はきょとんとする。初耳だった。
スペース・ファイターとか、記憶を無くしているだとか、マーズはいつも唐突だ。
「………そうか、良くやった。」
サン、と呼ばれた男はマーズを労うと、他の仲間を読んでくるようにマーズに言った。
「じゃあ、アース。後で。」
そう言うと、マーズはエレベーターへ乗り込んでいってしまった。
「………あの、私…。」
美優は恐る恐る、男に話し掛ける。
「正直に言いなさい。お前は誰だ。」
2人だけの部屋に、冷たい声が響いた。
世界を守るヒーローがいるんだって。
強くて、優しくて、格好良くて、素敵なヒーローが。
でもそれは、物語の中の話。
まさか、現実にいるなんて。
訳が、分からないよ。
「………嘘でしょう…。そんなの、私、聞いたことない。」
混乱して回らない頭を何とか回して、美優は口を開いた。
「秘密組織だからな。組織外には存在すら漏らしてはいけないっていう決まりがある。」
隣に座る、スペース・ファイターの1人、マーズは何でもないことのように答えた。
「私、普通の人間だよ。そんな、宇宙を守るだなんて…。」
「俺だって昔はそうだったさ。アースに会うまでは。」
美優はマーズを見た。今にも泣きそうな顔をしていた。
マーズは前を向いているので、その表情は見えていない。
「アースが俺を連れ出してくれたんだ。俺が、お前をつれて来たみたいに。」
「人違いだよ…。私、貴方に会ったことなんて…なかったもん…。」
「きっとアースは記憶を無くしてるんだよ。俺は、ずっとアースと一緒に戦ってきたんだから。」
「…………。」
そんなの嘘だ。
この人は誰なの。
此処は何処なの。
いろいろな言葉が美優の頭の中を駆け巡って、でも口からは出て来なかった。
代わりに、とうとう目から涙が溢れてきた。
泣いている美優に気付いたマーズは一瞬驚いたが、すぐに優しい声で慰めようとした。
「大丈夫だよ。今、サンの所に向かってるから。あの人なら何とかしてくれるよ。」
美優には何が大丈夫なのか分からなかった。
慰めにならない言葉では涙は止まらなかった。
けれど、マーズの言葉が酷く優しくて、心が落ち着いていく気がした。
それから美優が泣き止んだ頃、何か光るものが見えてきた。
マーズがレバーを動かすと、乗り物のガラスが黒色に変わった。
「こうしないと目が潰れるからな。」
不思議そうな顔をした美優に、マーズが笑顔で言った。
光は段々と大きくなり、その輝きも増していく。
「えっ…、あれって…!」
赤くて丸い、炎を纏った、光り輝く惑星。
乗り物は一直線に惑星へと突っ込んでいく。
「ま、待って!ちょっと待って!」
1人で慌てる美優に、マーズは笑うだけ。
太陽が一層輝きを増して、美優は咄嗟に目を瞑った。
「着いたぞ。ほら、さっさと降りろ。」
マーズに引っ張られ乗り物を降りた美優は、茶色の大地と漆黒の空が広がる世界に立っていた。
「こっちだ。」
マーズが美優の手を取って歩き出した。
マーズの進む先には白い建物があった。
とても大きな建物で、漆黒の空と対になり背景から浮いているかのように目立つ。
丸い屋根や窓がほとんど無い壁は、つるつるとしていて氷のように滑りそうだ。
建物の真ん中部分は他よりも随分高く、屋根の上に皿のような丸くて平たいものが3つ、付けられていた。
見たことない不思議な建物に美優は尻込みした。
行きたくない、けれど、この青年は今更帰らせたりなんかしてくれないだろう。
マーズの手を少しだけ強く握り直して、美優はその建物に入っていった。
中も真っ白に統一された建物を真っ直ぐ進み、
エレベーターのようなものに入り上へと登り、
扉が開いた先の広い部屋へ美優はやってきた。
真ん中に机があり、短い一辺に1つ、長い一辺に4つずつ、合計9つの椅子が置かれていた。
広い部屋だが、それ以外には何も置かれていなかった。
「ちょっとここで待ってろ。今から皆を呼んでくる。」
再びエレベーターへ乗り込もうとしたマーズを、美優は咄嗟に引き止めた。
「待って!ここはどこ?」
「この建物はスペース・ファイターの本部で、この部屋は会議室みたいな所だよ。」
「だ、誰か来ちゃったらどうするの。」
「別に、どうもしなくてもいいだろ。アースはファイターの1人なんだしここにいてもおかしくないし、誰も変に思わない。」
「だから、私は…そんなのじゃ…。」
「マーズ。」
2人だけの部屋に、知らない人の声がした。
美優が振り替えると、誰かが部屋の反対側に立っていた。
「何かあったのか。」
綺麗な長い金髪をした人で、前髪も長く、表情を伺い知ることはできない。
上半身を白いロープて覆い、黒いズボンを履いている。
エルフのように尖った左耳から、太陽の形をした大きなピアスを下げていた。
低い声色から、恐らく男性だろうと思われる。
「それは、誰だ。」
怒っている…!?
声からそう思った美優は、身体を緊張と不安で震わした。
スペース・ファイターとは全く何の関係もない、自分がいるからかもしれない。
マーズは何か勘違いをしているようだけど、美優は記憶の限りを引き出してみても、
やはりマーズと出会ったことなんてないし、スペース・ファイターなんて聞いたこともないのだ。
「サン、行方不明だったアースを地球で見つけて来ました。」
マーズは自分を掴んでいた美優の手を解かせ、美優の背中を押した。
「え……、行方不明…?」
マーズの言葉に美優はきょとんとする。初耳だった。
スペース・ファイターとか、記憶を無くしているだとか、マーズはいつも唐突だ。
「………そうか、良くやった。」
サン、と呼ばれた男はマーズを労うと、他の仲間を読んでくるようにマーズに言った。
「じゃあ、アース。後で。」
そう言うと、マーズはエレベーターへ乗り込んでいってしまった。
「………あの、私…。」
美優は恐る恐る、男に話し掛ける。
「正直に言いなさい。お前は誰だ。」
2人だけの部屋に、冷たい声が響いた。
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性別:
女性
自己紹介:
毎日のんびりマイペースに過ごす学生です。
ポケモン、APH、キノの旅、牧場物語、ゼルダの伝説など大好物増殖中。
基本的にキャラ単体萌え。かっこかわいい方に非常に弱い。女の子ならボーイッシュな子がクリティカルヒット。カプに関してはノマカプ萌えですがたまに腐るかもしれない。
現在6つのオリジナル小説を亀更新中。書きたいのいっぱいありすぎてどれも手が回ってない。
絶賛ポケ擬人化再熱中!!デザインが来い。
ポケモン、APH、キノの旅、牧場物語、ゼルダの伝説など大好物増殖中。
基本的にキャラ単体萌え。かっこかわいい方に非常に弱い。女の子ならボーイッシュな子がクリティカルヒット。カプに関してはノマカプ萌えですがたまに腐るかもしれない。
現在6つのオリジナル小説を亀更新中。書きたいのいっぱいありすぎてどれも手が回ってない。
絶賛ポケ擬人化再熱中!!デザインが来い。
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